平家物語で有名な
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」
祇園精舎の鐘の音には、「諸行無常」この世の全ては常に変化し、同じところにとどまることはないというこの世の無常さを感じさせる響き。
沙羅双樹の花の色は「猛者必衰」どんな者も必ず衰えがくる。悟りをひらかれ仏教を世に広められたお釈迦さまでも亡くなられる。
祇園精舎の鐘の音には、そんなこの世の無常さを感じさせる響きなのです。
「諸行無常」は仏教の根本思想であります。
この世は常に変化していきます。それを理解できないがゆえに我々は苦しむ。
と、頭では分かっているつもりだけれども、そうもいかないこともある。
ご自身で大切にしているものはありますか?
もしそれがなくなってしまったとしたらどうしますか?
私事ですが、半年ほど前に2歳の息子がテレビに夢中になり画面に近づいてゆき、手に持っていた玩具で画面を連打し中の液晶が割れ映らなくなってしまいました。
テレビを壊した2歳児は観ていた番組が映らなくなり怒りながら号泣。
小学生と幼稚園から帰ってきたお兄ちゃん2人もテレビが映らないのでご機嫌ななめ。
そんな事がありました。
大切にするがゆえに愛着がわき、失う苦しみが生まれる。
ものを大切にし愛着がわく事は人として生きる上で不可欠であり、そして失う苦しみも不可欠である。
もし失う苦しみが大きければ、それだけ大切にしていたということである。
これはとても大事なことだと思います。
今回息子たちは失って悲しい思いをしたけれども、失ったからこそ今身近にある当たり前のように存在するもの全てがかけがえのないものであり
むしろ当たり前のように存在するもの程大切なものがある。
そんな大切な教養を育めたのではないでしょうか。
そして次の日、私は「諸行無常」だなぁ~と頭の中で思いながら慌ててテレビを買いに行きました。。。
さて、来月は今年最後の月護摩であり
1月3日の新春大護摩供祈祷の前行結願日になります🔥
ご祈祷を受けていただいた皆さんの手に渡る御守りや木札、絵馬やのぼり旗など21日間懇ろに祈願しております。
12月18日(月)午後2時~共にお勤めいただける方は是非ともお参りお待ちしております🙏
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