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【12月 月護摩】


お釈迦様の弟子にチューラパンタカという少し物覚えの苦手な弟子がいました。彼はお経や人の名前すら覚えられず他の弟子たちからはバカにされいじめられ、尊敬するお釈迦様の弟子あきらめて家に帰れと言われにショックを受け立ち止まって居ました。

するとそこへお釈迦様が現れ

「悲しむ必要はない。あなたは自分の愚かさを知っている。

世の中には、賢いと思っている愚か者が多い。

愚かさを知ることは、最もさとりに近いのだ」と告げ

チューラパンタカに「塵を払い垢を除かん。」と唱えながらお寺を掃除しなさいと1本のほうきを手渡されました。

あくる日からチューラパンタカはその教えを守ってひたすら掃除に励む日々を続けました。

掃除三昧を20年間続けました。

その間、お釈迦様からほめられたことがありました。

「チューラパンタカよ、何年掃除しても上達しないが、上達しないことにくさらず、よく同じことを続ける。

上達することも大切だが、根気よく同じことを続けることは、もっと大事だ。

これは他の弟子にみられないすばらしいことだ」

そこで、チューラパンタカはお釈迦様の言葉の意味にハッと気づきました。

「ちりやほこりは、あると思っているところばかりにあるのではなく、こんなところにあるものか、と思っているところに、意外にあるものだ。」

とチューラパンタカはお悟りを開かれお釈迦さまの高弟十六羅漢のおひとりとなり名を残されました。


【対機説法】

人は皆得手不得手があってあたりまえなのです。

お釈迦さまは相手の特徴や性格、人柄に合わせて言葉や表現を変え、真理に導く伝え方をされました。

決して自分よがりの一方通行な教え方はしません。

掃除からでも仏教は入っていけるということをチューラパンタカは証明しました。

仏教はどっからでも入口はあります。

逆に言えば、これでなければ仏教ではない、というものはありません。

お釈迦さまの開かれた仏教には 10人居れば10人それぞれの悩みや答えがあります。


人は他人とくらべたがります。

ですが自分を今一度見つめ直し、目の前のすべきことをチューラパンタカのように継続してください。必ず「気づき」という悟りをえることができるでしょう。



実はこのチューラパンタカ

天才バカボンという漫画にでてきます「レレレのおじさん」のモデルとなった方なのでした。



本年も一年ありがとうございました。

よりよいお年をお迎えください。

 

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