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【令和六年一月 月護摩】

 ~貪・瞋・痴~





明けましておめでとうございます。

本日令和6年初護摩供のお勤めさせて頂きました。

今日は「貪(とん)-瞋(じん)-癡(ち)」

と言うお釈迦さまが残された仏教において最も克服すべき三つの煩悩についてお話しします。

貪・瞋・癡(とん・じん・ち)は煩悩を毒に例えたもので人間の苦しみの根源とされており「三毒」ともいいます。

三毒とは、毒のように私たちの心を蝕み、清らかな心を失わせる原因となる三つの心の動き・煩悩を表します。


◎貪欲「むさぼり、必要以上に求める心」

今の現状に満足できずあれもこれもと欲しがる、また欲しい物が手に入らない時に生じるむさぼりの心です。いきすぎると人の物まで奪いたくなります。


◎瞋恚(しんに)は「怒りの心(憎しみの心・妬みの心)」

・自分の思い通りにならない事への怒り

・他人へ憎しみ、妬み、嫉み

怒りにより感情がコントロール出来なくなり本来の自分の正しい判断ができず間違った方向へばかり進んでしまいます。

感情を持つことは人として大切ですが、「怒り」の感情は争いを招いてしまいます。

腹を立てず、耐え忍ぶことが重要なのだとお釈迦様は教えています。


◎愚癡は「無知の心」

「愚痴をこぼす」などとも言いますが

不平不満から生まれる愚痴の心です

ルールを知らないことで、愚かな考えや、行動を起こしてしまいます。

正しいことを見きわめられない愚かさから愚痴が出ます。

愚痴の心から貪りの心がおこり、貪りの心あるところには必ず怒りの心が生じるというように三毒が人生の悪循環をうみます。そんな三毒を無くすことは恐らく不可能でしょう。

しかし抑える事は可能です。


その方法のひとつとして存在するのが

「護摩行」です。

不動明王さまの前で、大きな火を焚き、そこに願いを込めた護摩木を投げ入れて愚痴や煩悩の三毒を吐き出して頂けば、不動明王さまの智慧の炎で焼き祓い、取り払ってくださります。



今年の始まりは元旦に大地が大きく揺れ

立て続けに空の事故があり、今もなお不安やストレスを抱えた生活の方がたくさん居られます。

ニュースを観て恐怖や不安から気分が沈んでしまう方も多いのでは無いでしょうか。

我々僧侶は祈る事しか出来ません。

1日も早く皆さまに安穏な日々が訪れる事を願い手を合わせ続けて行きます。

不安やストレスを抱えた方の心に少しでもお力になれるよう今年も `毎月18日午後2時` から「護摩供」お勤めして参ります。

どなた様でも入堂頂けるよう開放しております。

是非本堂にあがって頂き護摩の火を見つめお不動さまに少しでも不安やストレスを焼き祓っていただきにお越しください。

お待ちしております。







 

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